明日やろうはバカ太朗

若手ビジネスパーソンとともにビジネスモデル・スキルについて学びつつも、ときどき趣味についても話したくなるブログ。

事業戦略という仮説に対する社員のアプローチ方法

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「クラウド」「ビッグデータ」「クラウドソーシング」「キュレーションメディア」「IoT」「人工知能」など、1年単位でトレンドが変化していることが象徴的ですが、一般的にウェブ業界のプロダクトサイクルは早いため企業としては早めに事業戦略を描き、新たなプロダクトを構築していかなければいけません。

 

動きの速さが求められることは多くの人が理解しているものの、企業としてパフォーマンスを最大化するためには、事業戦略に対して社員一人一人がどのようにアプローチするかが重要だと感じています。

 

事業戦略はロジカル

経営層から社員に発表される事業戦略は、一般的にはロジカルシンキングのフレームに沿って構築され伝達されます。企業が持っている情報を集約し、整理して総合的に最良とされる戦略を整理して端的に伝えています。

 

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ロジカルの前提にあるのは情報の不足

ロジカルシンキングの最大のポイントは、その前提にある情報不足です。
「競合が実は全く同じビジネスを展開を予定している」
「影響力がある企業の撤退」
などの想定外の一撃で描いていた戦略が最適解ではなくなることがあります。また、現実的に顧客ニーズを100%理解している企業はありません。

つまり、ロジカルシンキングで導き出された事業戦略は企業が掲げる有力な仮説であると理解すべきです。

経営層は、目的地までのレールを敷いているわけではありません。あくまでもレールを敷くべき方向を地図に描いているのです。

 

情報不足を随時補うのが現場のメンバー

前提にある情報不足を補うのは現場の社員です。事業戦略に沿って検証をスピーディーに進め、収集した情報を整理して定期的に経営層にエスカレーションする必要があります。その際に、現場に求められるのが戦略の検証に必要な情報を的確に集めることと、それを整理してわかりやすく伝えることです。

 

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現場は細かい粒度で別の仮説を模索する

情報を集めることと同様に重要なことが、新たな仮説の立案と検証です。あらかじめ掲げた事業戦略に多少沿っていないところに正解がある可能性も十分にあり、その可能性を模索するのも現場だと思っています。

現場だからこそリアルタイムに気づく事ができる事業課題や、顧客ニーズを整理して新たな仮説をたてて経営層に伝えることで場合によっては企業としての優先順位が変わることもあります。 

 

食べログも現場から生まれたサービス

食べログは数名の社員が考え、立ち上げ当初は業務外の活動でサービスを構築していきました。この時点では、企業としての事業戦略(最有力な仮説)には含まれていなかった可能性がありますが、サービスをグロースさせる中で情報が集まり事業戦略の中に取り込まれていきました。

 

事業戦略に対するマインドが個人のキャリアにも影響する

「経営者視点」を持つことが、一般的にはマネージャーや部長といったマネジメントのポジションにつくことにおいて重要であることは理解されています。その上で、重要なのは会社の事業戦略に対してどのようにアプローチしていくかというマインドです。

「この会社はイケてない」と判断して転職する権利もありますしそれが正解の場合もありますが、少なくとも従業員として事業戦略の元働く以上は、上記のようなアプローチがキャリアアップと企業の成長につながるのではないでしょうか?

 

参考書籍

本記事の内容は、こちらの書籍の内容を参考にしております。

 

未来に先回りする思考法